JR横須賀線逗子駅の東側約300メートルの場所に「山の根踏切」という踏切が存在していたのですが、2021年8月20日をもって廃止されました。
山の根踏切は遮断機と警報機が無い上に渡る幅が長いことから、危険な踏切として有名だったらしく何度か死亡事故も起きていたとのことです。
この踏切の存在は知っていたものの、じっくりと見たことは無かったので廃止直前に訪れてみました。
逗子駅西口から県道205号を線路沿いに歩くこと約5分、山の根踏切に到着。
廃止の看板が目を引きます。
県道側から踏切内部を見る。
一番手前の線路は京急神武寺駅へと続く引き込み線で、その奥の2本が横須賀線の本線、さらに奥が逗子電留線へと続く線路群です。
神武寺駅への引き込み線はJ-TRECへの車両の入出場の際に使用されます。
横須賀線上り列車が通過。
踏切を渡り南側から。
看板の多さが目立つ上に柵が多く人1人が通るのがやっとの幅しか開いていません。自転車等に入られないようにするためでしょうか。
横須賀線の下り列車が通過。
踏切の南側からだと本線が遠く、渡っている間に列車が接近するなんてことがあるのかもしれません。
踏切の東側に広がる逗子電留線。
逗子駅では増解結が頻繁に行われることもあって重要な設備となっており、出入庫の頻度も高いです。
手前の留置線からE217系が出庫。
この絵面を見ると留置線側の見通しが悪く、飛び出しを防止するためにも柵が厳重になっているのかもしれません。
奥側の留置線からE235系が出庫。
E235系と山の根踏切のコラボは1年経たずに見納めとなりました。
留置線群と本線の間には若干の余裕があります。
本来はダメなはずですが、渡っている途中で列車が接近してしまったときはここで待機していても列車は止まらさそうな雰囲気でした。
踏切の前にはこんな旗が…
山の根踏切の北側から京急線の逗子・葉山駅方面へ行くには、この踏切を渡ると近道だったらしく住民の反対運動が続いていたようです。
廃止による新たな代替手段も設けられていないので、今後は約300m逗子駅側にある踏切と歩道橋を使うこととなります。
私としては訪れてみて危険だと感じましたし、現に死亡事故も起きている訳ですから廃止となってしまったのも致し方ないと思いますけどね。
山の根踏切の地図。
-参考-
山の根踏切廃止を伝える神奈川新聞の記事。
おわり。